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2018.08.31

【中国】「中華人民共和国 環境保護税法」の施行について~本気度を増す中国政府の環境対策~ 第2回/全2回
【中国】「中華人民共和国 環境保護税法」の施行について~本気度を増す中国政府の環境対策~ 第2回
第1回は、中国の環境保護税法導入の背景及び概要について解説致しました。第2回は、中国で事業を行う製造メーカーへの影響について解説致します。
 
3.環境保護税法の企業への影響について
 
汚染排出量の大幅超過や申告データの虚偽報告等、本法律に関わる重大な違反行為を行った企業は、操業停止や生産制限等の処罰を受ける可能性があります。逆に汚染物質の排出抑制に積極的に取組んだ企業は、本法律内の減税制度を活用することで節税が可能となる他、環境に優しい企業として社会的信用の向上にも繋がり、企業のプレゼンスの向上が期待されます。
また、サプライチェーンが発達する中国の製造市場においては、一企業の不備や不正に起因した操業停止処分が、取引先企業の経営に大きな影響を及ぼしかねません。今後は自社の環境対策強化はもちろんのこと、取引先企業のコンプライアンス遵守度にも留意が必要となります。
中国国内に拠点を有する製造企業との新規取引を検討するにあたっては、業務内容や業況、資金決済といった従来の信用度チェックを行うと同時に、環境対策に関わる信用度の把握も必須となるでしょう。
 
4.中国に製造子会社を有するお取引先の皆様へ
 
本稿で紹介しました「環境保護税法」は、中国政府の環境政策改革の本気度を顕著に表す非常に重要な法律です。そして、2018年4月に第1回目となる申告納税の手続きが開始されたことにより、中国国内の日系製造メーカーにおいても具体的対策が待ったなしの段階にあります。
中国製造子会社の環境対策強化にあたっては、以下の理由により、親会社の積極的関与と専門家による支援が必要と思われます。①環境対策と税務対策を一体で考える戦略が必要となること、②新たな環境関連設備の導入が必要となる可能性が想定されること、③製造子会社の設立地域と汚染物質排出の度合いによっては、工場移転の検討まで必要となる可能性があること等です。
本法律の施行は、製造メーカーにとってはコストの増加要因と考えられがちですが、同業他社に比べて環境に優しい製造工程を持つ企業や、優れた環境対策技術・サービスの提供を生業とする企業にとっては、新たな中国市場開拓に繋がる可能性も秘めています。
NCBリサーチ&コンサルティング(国際コンサル室)および西日本シティ銀行国際部では、中国環境関連の情報を随時アップデートしておりますので、ご相談いただければ幸いです。

【関連情報】
「中華人民共和国 環境保護税法」の施行について~本気度を増す中国政府の環境対策~ 第1回/全2回
【掲載元情報】
西日本シティ銀行 上海駐在員事務所 所長 白木 幹二

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