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2018.08.28

中国中国【中国】「中華人民共和国 環境保護税法」の施行について~本気度を増す中国政府の環境対策~ 第1回/全2回
【中国】「中華人民共和国 環境保護税法」の施行について~本気度を増す中国政府の環境対策~ 第1回
2018年1月1日より「中華人民共和国 環境保護税法(以下、環境保護税法)」が施行されました。これにより、原則として環境汚染物質を排出する中国国内のすべての事業者は、対象となる環境汚染物質の排出量を測定し、「環境保護税」を申告納税することが義務付けられました。
以下、本稿では環境保護税法の導入の背景や、中国で事業を行う製造メーカーへの影響を中心に解説します。
 
第1回は、環境保護税導入の背景及び概要について解説致します。
 
1.環境保護税導入の背景
 
「環境保護税法」の前身となる「汚染物質排出費徴収制度」は、1979年に公布された「環境保護法」を基とした法律であり、鉱工業の近代化による規制内容の陳腐化と法的執行力の弱さが課題となっていました。
そこで中央政府は、今回の法律改正に先駆け2016年7月から2017年8月までに中国国内30の省・自治区・直轄市に対し、環境対策の実態把握を目的とした大規模な査察を実施しました。査察では、製造現場の環境対策に関わる各種データを収集する一方で、2万6千社以上の違反事業者を処罰した他、政府関係者も1万6千人以上が、環境改善目標の未達や汚染物質の排出企業との癒着等に関わったとして責任を問われました。
「環境保護税法」は、中国環境保護政策の実効を目指し、現在の製造現場の実態を勘案した上での税法であり、中国での製造に関わる企業は、必ず遵守しなければならない法律です。
 
2.環境保護税法の概要について
 
「環境保護税法」は5章28条の規程から構成されており、納税義務者、課税汚染物質、課税項目と税額基準、減免税措置や徴収管理等について、原則的な規定を定めています(図表1「環境保護税法の概要」参照)。
課税項目は「大気汚染物質」、「水質汚染物質」、「固体廃棄物」、「工業騒音」の4項目に分類され(図表2「課税項目別の税額」参照)、特に「大気汚染物質」と「水質汚染物質」の申告納税額については、排出汚染物質毎に異なる汚染係数と地域別の税額を用いて計算されます。
なお、本法律で特徴的な点は、納税義務者が自主申告したエビデンスに基づき、税務当局が徴税し、環境当局が別途モニタリングを実施する仕組みです。2つの行政当局が情報を共有し、課税措置と併せることで環境保護対策の実効性を担保しています。







第2回は、環境保護税法が中国で事業を行う製造メーカーに及ぼす影響について解説致します。

【関連情報】
「中華人民共和国 環境保護税法」の施行について~本気度を増す中国政府の環境対策~ 第2回/全2回

【掲載元情報】
西日本シティ銀行 上海駐在員事務所 所長 白木 幹二

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